Posted on January 22, 2024
平日はずっとスキップとローファーを読んでいたような気がする。引力がすごく、時間があるとつい読み返してしまう。リズと青い鳥を見たときもそうなんだけど、苦しさや棘がある中で眩しさが圧倒的な作品にすごく弱い気がする。自分が悩んでいることや弱いと思っているところがあるままに、まぶしさを受け入れることができるのではないかという気持ちにさせられるというか。
好きなシーンはいくつかあるんだけど、やっぱりミカのバレンタインの回がすごく好きだなぁと思う。「そうやってだんだんやな奴になってることくらいわかってんだよ」の場面が、自分にも刺さってびっくりしてしまった。自分も最近少しずつ全うになろうとは思っていて、そういうための努力を重ねるごとに少しずつしょうもない棘を抱えていくことを感じていたので、ここはかなり刺さった。志摩くんが従来持っているであろう優しさによってミカが救われることも、ミカがみつみを友達として大事に思うことと志摩くんを本気で好きになっていくことが重なっているのも、悲しさと嬉しさがそのまま同時に手渡されたような気持ちになった。
ゆづとマコトの関係も良かった。マコトがゆづによって確かに救われていて、しかしその場ではありがとうしか言えなかったことが、傷ついた彼女を前にして初めて言葉を積み重ねることができるというのが、人と人との関係の悲しくも美しいところだよなぁと感じさせられた。大切なことを伝える勇気をくれるものが、幸せなこととは限らないというのは、悲しいことでありつつも、しかし希望でもあるよなということをあのブランコのシーンを見ながら思っていた。
あと「元気ないから三枚あげる」のシーンは殿堂入り。あのシーンを読んで息を飲んだ。
音楽。Homecomings のイラスト関連の仕事をしているサヌキナオヤさんの展示のトークイベントがあったので行ってきた。蔦屋書店はやっぱしゃらくさい感じのところだったが、トークショーは面白かった。アナログへのこだわりというか、ものを総合的に作ることへのこだわりが感じられたのがよかった。後半の畳野さんの弾き語りもよかったな。
その日はチバユウスケの献花会で、行くか迷ったけどまだ上手く区切りをつけられてなくて行かなかった（チケット取れなかったような気もするけど）。花束ブーツ刺して歩くか考えてやめた。いつかそういうことができるようにはなるとは思っていないけど、でもいつかはそういう日が来る気もする。
土曜日はthe pillowsのライブに行った。本当によかった。私は感極まると声が出なくなるタイプで、だからライブ中も叫べないことがほとんどなんだけど、それを突破すると声が出てしまう。横浜アリーナのときのthe pillows がそれで、今回も声を出してしまった。
まずそもそも会場についたときにプロポーズが流れててめっちゃ元気で、Tシャツも買った。最初のTokyo Bambiの謎ダンスで笑いつつテンションが上ってて、会場BGMだからやってくれるんじゃないか？と思ったプロポーズやってくれてこの時点で満足してた。
そしてLadybird girl。やってくれると思ってなかったからマジで嬉しかった。30周年でもやってなかったからもうやってくれないものだと思っていて諦めたので、イントロがなったときにめちゃくちゃ動揺したし、最初のフレーズで涙が出た。本当に好きな曲で、いい曲だなと改めて思わされた。嬉しかったなぁ。「理由がなくちゃすぐ会えないなら何か考えなきゃ」って歌詞聞いて走馬灯のように五年前のことを思い出していた。感極まってアウトロが終わる間際ぐらいに「ありがとう！」って叫んでしまった。ちょっと申し訳ない。マジで動けなくなりそうだった。その後になんで歌っていなかったの話とかもしてて、俺は佐野元春にめちゃくちゃ感謝しないといけないことがわかった。
その後もAbout a rock’n roll band でバク上がりしたり、アンコールで Primer Beat 聞けて最高だった。Primer Beat、マジで好きな曲なんですよね。とっておきのロックンロールを右脳でキャッチするのすごすぎる。
もう聞きたいのMovement ぐらいだよ～って思ってたらダブルアンコールがMovementだった。そんな事ある？最高のライブだった。 the pillows を好きになったときのことを思い出せるライブだった。良かったなぁ……。
日曜日は銭湯でライブを見た。台風クラブの石塚さんが出てたので。潮騒が名曲だった。滋賀から来たらしいおばあちゃんがギターについて質問してたりしててよかったな。初期の台風クラブのLPを買いました。最高。